素に近い状態のStretchでUnixBench
GMOクラウドのVPS
旧プランのファイルシステムは「ext3」となっております。Debian6だし。
動きがモッサリしている、とよく言われていたのはこのため。新プランはDebian8だから「ext4」になってマシなはずです。
今回は
byte-unixbench
を使ってベンチマークとってみました。前は10回やってたけど、今度は何回まで耐えられるだろう。
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最低限必要なパッケージをインストール
「byte-unixbench」には「make」「gcc」が必要になりますので、このふたつのみ、パッケージをインストールすることにします。
カメノさんとこの素は「ext3」ですよ。昔もやりましたが、メッチャ遅いです。
これから危ないことをしようとしているのをこっそり隠しておいて、パッケージをインストール。
# apt-get update
# apt-get upgrade
# apt-get install make gcc
最低限とか言いながら、何も入ってないところにぶっこんだら依存関係でいっぱい入った。別にいいか。
byte-unixbenchのコンパイルと実行
byte-unixbench
からZIPで落としてローカルで解凍して scp
でディレクトリごと転送しました。ZIPがなぜか解凍できなかったので。
「/usr/local」以下に解凍して出てきた「UnixBench」を配置することにします。
# cd /usr/local/UnixBench
# make
# ./Run
(1回あたり30分くらいかかりました)
以前に採集したデータがあります。リンク貼っときますね。
契約後間もない、ext3のSqueeze
ぶっ壊した後、ext4のJessie
ファイルシステムを ext3 ext4 に変換する
危険を伴う作業です。ご注意ください。
なんでこんなことしようかって言うとですね。
$ cat /etc/fstab
<file system> <type>
/dev/sda1 ext3
今時ちょっとすごいと思いませんか。そりゃーサイトもモッサリと動くでしょうよ。
ネット回線とユーザのマシンのほうが速くなってるんですよね。クリティカルなボトルネックがここに!
とゆーわけで、フォーマットせずにファイルシステムを変換します。
フォーマットしたほうがより速くなるけど、そしたら再インストール代行してもらった意味がないので。
あまり推奨できない作業ですので、コマンドだけ書いておきます。
意味を調べてわかった方だけ、実行してください。何も考えずにやっても責任取れませんので。
# e2fsck -fDC0 /dev/sdb1
# tune2fs -O extents,uninit_bg,dir_index /dev/sdb1
# e2fsck -fDC0 /dev/sdb1
# vi /etc/fstab
# shutdown -r now
ちょっと躓いたけど、ファイルシステムの変換は無事に完了。UnixBenchが楽しみだ。
ファイルシステムを高速化すると、モッサリ感が改善されるので。
チューニングとかも出来るらしいが、今回はそこまでしない。必要もないし。
# cd /usr/local/UnixBench
# ./Run
(1回あたりやっぱり30分くらいかかりました)
今回は5回ずつで時間より先に体力気力が尽きました。
さーて。大好きな比較表を作りますよー。
Stretch の ext3 と ext4 UnixBench
とりあえず生データはこれ。
ext3 で Stretch の UnixBench
ext4 で Stretch の UnixBench
GMOクラウドのVPS
で旧プランの「マイクロ」です。
時代的にもお値段的にも、新プランに敵うとは思えない。
新プランでは「2GBプラン」相当ですので、ウチのベンチと同等以下だったら、その格納サーバはハズレです。
他のVPSサーバでもメモリ2GBは3vCPUが多いので、ウチのベンチと同等以下だったら以下略。
System Benchmarks Index Score の比較表
CPUの単純な性能。
3vCPUだけ載せておきます。ついでに Jessie(ext4) のも載せておくか。
Stretch ext3 | Stretch ext4 | Jessie ext4 | |
---|---|---|---|
1回目 | 927.0 | 968.5 | 2010.8 |
2回目 | 912.2 | 957.1 | 2020.9 |
3回目 | 940.0 | 953.3 | 2027.3 |
4回目 | 953.3 | 945.1 | 2014.8 |
5回目 | 948.6 | 957.1 | 2030.5 |
平均 | 936.2 | 956.2 | 2020.9 |
……なんですかこの結果は。メッチャ落ちてるんですけど。
初期にとった Squeeze より酷いんですけど。
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks Index の比較表
ファイルシステムを変更したからには、ファイルのReadWriteが速くなっているはず。
と、望みをかけてみる。
Stretch ext3 | Stretch ext4 | Jessie exx4 | |
---|---|---|---|
1回目 | 1327.2 | 1442.2 | 2423.3 |
2回目 | 1316.9 | 1358.9 | 2423.6 |
3回目 | 1376.8 | 1362.6 | 2424.3 |
4回目 | 1379.1 | 1378.5 | 2441.2 |
5回目 | 1292.8 | 1387.1 | 2448.5 |
平均 | 1338.6 | 1385.9 | 2432.2 |
目を覆わんばかりです……ext4のほうが、若干速くて安定しているようですね。
しかしJessie(ext4)の結果は何なんだ。本当に同じサーバに格納されてたのか。
System Call Overhead Index の比較表
CPU性能も大事だが、ウチのように限りなくペラページなサイトで重要なのは単純な処理をいかに多く出来るかどうか。
OSとCPUのバランスが取れているかどうかがわかる
Stretch ext3 | Stretch ext4 | Jessie ext4 | |
---|---|---|---|
1回目 | 314.2 | 318.3 | 2256.3 |
2回目 | 317.9 | 315.2 | 2408.5 |
3回目 | 318.8 | 315.0 | 2428.6 |
4回目 | 321.1 | 314.1 | 2342.0 |
5回目 | 320.4 | 315.2 | 2395.6 |
平均 | 318.5 | 315.6 | 2366.2 |
こりゃまたひどい。めちゃくちゃ遅くなってるんですけど。
何が原因だ。Jessieはイレギュラーな入れ方したからナニだけど。
UnixBenchの総括
ext3 と ext4 では、ext4 のほうが若干性能が上がり、安定性も上昇する傾向にあるようです。
問題は、OS再インストール代行を依頼する前後で違いすぎること。
対応が神速だったので、考えたくはないですが、別のサーバに格納された可能性もゼロではないような。
UnixBenchは同じのを使ったはずなんですけど。
スコアを見るとかなり低いんですが、VPSサーバを弄ってると Jessie の時より体感レスポンスは速いです。
ext4 のパフォーマンスチューニングとかもあるらしいので、暇になったら挑戦してみます。